7.28.2013

お兄さん二人


先日、市内からの帰り道のこと。
車を走らせていましたら、自宅まで15分程の県道で
いきなり、もの凄い振動と音。
もしやパンク!とハンドルをとられない様に、
止められる場所を探しながら
20キロ程のノロノロ運転で近くにある展望台まで辿り着き、車を止めました。
時刻は夕方18時30を過ぎ、どんよりとした空模様。



降りて確認すると、後輪の大きなタイヤが完全に
バーストして、シュー!と空気が抜けていきます。

ドキドキしながら、保険会社に電話をして
携帯してあるスペアタイヤの交換をお願いし、
30分程で車屋さんが来て下さった。

あ〜良かったと思っていたら、半年前に点検に出していたスペアタイヤの空気が
抜けていてこれは使えないとの事。

軽自動車に最低限の工具しか持たずにレスキューに来てくれた
口数の少ないシャイなお兄さんは
同僚の方にすぐに連絡をとって
急遽仮のタイヤを持ってくるように電話して下さった。

待つ事30分。

19時30を過ぎだんだんと周囲は暗くなり、車のヘッドライトをつけて灯りをとりながら待ちます。

唯一光を放っていた、自動販売機でお兄さんの分と、今からタイヤを持って来て下さる方へ缶コーヒーとお茶を買っているとワゴン車が到着。
明るい笑顔のお兄さんがタイヤを持って来てくれました。

完全にお役を終えたパンクしたタイヤを見て、見事にバーストしていますね!と
持って来て下さったタイヤをささっと、取り付けて、
返すのはいつでもいいですから〜と。

なんともさりげなく、気負いもないお二人です。

タイヤをお返しに上がるので、お店の場所を教えて下さいと尋ねましたら
こんなのしかなくて・・と
黒くなった指先を拭きながら手渡して下さった一枚の名刺





家に帰り、心細さから解放されて改めて頂いた名刺を眺めながら
なんとも言えない温かなものを感じて

いいな〜
ありがたいなと思いました。

保険会社との契約外のサポートだろうと思いますが
一言も金銭の事はおっしゃらず
スムーズに流れるように無事家に帰りつけるよう
助けて下さったお兄さん達。

上手く言葉にできませんが、
大げさな言葉も、態度も彼らの日常には存在せず
当たり前のように出来る事をして下さった。

いともさりげなく。

素敵だな、気持ちが良いなあ。
こういう人が好きだなと思いました。

神様は時に、荒療治でこういう素敵な教訓を与えて下さるのかな・・。
私もこういう人でありたいと思った夜です。






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