4.11.2013

心ときめきすること

阿蘇は今日も風と雨の日
 
真冬に買い求めたナツメグゼラニウム
 
何度となく
 
小さな葉をつけ
 
心をなごませてくれます
 
 
 
 
 

 



心ときめきするもの。
 
 
(すずめ)の子飼ひ。ちご遊ばする所の前渡る。
よき薫(た)き物たきてひとり伏したる。
(から)鏡の少し暗き見たる。
よき男の車とどめて案内(あない)し問はせたる。
 
 かしら洗ひ化粧(けさう)じて、かうばしうしみたる衣(きぬ)など着たる。
ことに見る人なき所にても、心のうちはなほいとをかし。
待つ人などのある夜、雨の音、風の吹きゆるがすも、ふとおどろかる。
 
(現代語訳)

心がときめくもの。
 
 
 
雀の子を飼うこと。
 
幼児を遊ばせている所の前を通ること。
 
上品な香を焚いてひとり身を横たえているとき。
 
中国渡来の鏡が少し曇っているのを見つけたとき。※
 
※ この解釈には諸説があります。

     ①当時の中国の上質な鏡には曇りが生じることがあったという説
     
     ②鏡が曇ることで自分が美しく見えるさまを書いたという説

     ③中国には宝鏡という不思議な鏡があり、人の心を映し、
       妖怪の存在を見破ったとされた。この鏡は日食や月食が
       近づくと曇りが生じたことから、この唐鏡が宝鏡のようで
       あるように思えて、「心ときめく」という説
 
身分の高い男性が家の前に車を止めて、
従者に取次ぎをさせ、何かを尋ねているのを見るとき。


 
 髪を洗い、化粧をして、香の薫を含んた着物などを着たとき。


特別に見る人がいないような所でも、自分の心の内はやはり楽しいもの
 
待ち人などがある夜、
雨の音や風が戸を吹きゆるがすのにも、はっとしてしまう。
 
   ~枕草子から~
    
 
ここ最近好きな一節です^^

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